羽生九段 A級残留なるか? 勝負の順位戦
将棋ネタになりますが、A級順位戦が熱いですね。羽生ファンとしては是非ともA級残留を
願っていますが、大接戦の順位戦となっています。この記事では順位戦は何かという話と
最新状況を書きたいと思います。
羽生九段 A級残留なるか? 勝負の順位戦
現在進行中の第79期名人戦・順位戦のA級は大接戦の状況となっています。順位戦ではこの順位というのも重要なのですが、基本的には勝ち星の数でその期の順位がきまります。A級ではその期で1位になった棋士が現名人への挑戦権を獲得し、下位2名はB級1組への降級となります。羽生先生は名人位を通算5回獲得した棋士に与えられる永世名人の称号を手にしており、棋界の大スターです。そんな羽生先生が今期の順位戦では不調であり、残り3局の結果によっては降級の可能性があります。1/21(木)の稲葉 陽八段に勝利すれば、残留の可能性が非常に高くなるため勝負の1局を迎えています。
1/21 羽生先生は稲葉八段に勝利し3勝目を上げました。(*´꒳`*ノノ゙パチパチ
【第79期A級順位戦状況】
順位 | 氏名 | 勝 | 負 | 残り対局数 |
---|---|---|---|---|
1 | 豊島将之竜王 | 5 | 2 | 2 |
2 | 広瀬章人八段 | 5 | 2 | 2 |
3 | 佐藤康光九段 | 3 | 4 | 2 |
4 | 佐藤天彦九段 | 4 | 3 | 2 |
5 | 羽生善治九段 | 3 | 4 | 2 |
6 | 糸谷哲郎八段 | 3 | 4 | 2 |
7 | 三浦弘行九段 | 1 | 6 | 2 |
8 | 稲葉 陽八段 | 2 | 5 | 2 |
9 | 菅井竜也八段 | 3 | 4 | 2 |
10 | 斎藤慎太郎八段 | 6 | 1 | 2 |
順位戦における順位の重要性
順位戦においては勝ち星が最重要ではありますが、昇級争いと残留争いには順位が重要となってきます。A級順位戦を例にすると、順位戦終了時に下位3名が同じ勝ち星で並んだ場合、A級は降級枠が2名ですので順位が1番上の棋士だけが降級を免れることになります。
これは昇級争いにおいても同様で2名の昇級枠に対して3名が同勝ち星で並んだ場合は順位が上の2名が昇級することになります。この現象を頭ハネ(麻雀用語ですね)といいます。
羽生先生は順位が5位ですので仮に残留争いになった場合はそこそこ有利な状況ではあります。
但し下位になってしまうと次期の順位が下がりますので、次期でも勝ち星が稼げない場合は非常に危うい状況となります。
今期A級を下から3番目の成績ででギリギリ降級を免れた場合は次期の順位が8位となります。9位と10位はB級1組から昇級してきた棋士が割り当てられます。昇級した場合はクラスの最下位扱いということですね。
そもそも順位戦とは何か → 名人位を争う棋戦です。
順位戦とは8大タイトルの一つ名人位を争う棋戦であり、フリークラス(順位戦へ参加資格のない棋士)を除いた棋士がA級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組の5つのクラス分かれて1年を通してリーグ戦を行います。
他の棋戦との大きな違いは名人への挑戦権を争えるのはA級に所属する棋士10名のみであり、その他の棋士は上のクラスに上がることを目指すということです。
従ってどんなに強い棋士であっても順位戦のクラスがA級まで上がっていなければ、名人に挑戦することすらできません。さらにこのクラス間の入れ替え(降級又は昇級)は上位2~3名、下位2~3名に限定されるため強い棋士でも順位戦で勝ち星を固めることができず下のクラスで足踏みするというケースも多く見られます。
藤井聡太2冠や永瀬拓矢王座はタイトルホルダーではありますが、A級棋士ではないためまだ名人に挑戦することはできません。
わかりやすく言えば順位戦は名人をトップとしたピラミッド構造をしており、棋界の縮図でもあります。どの棋士もA級ひいては名人を目指し日々戦っておられるわけです。世間的にみてもA級棋士というのはトップ棋士であるということの証になってます。

順位戦 A級以上在位記録 トップ10
すでに引退又は故人の先生もいらっしゃいますが、A級以上の在位記録は以下のとおりです。
現役棋士は谷川先生、羽生先生、佐藤先生とどの方もレジェンドと呼ぶにふさわしい棋士ですが、大山先生の記録がすごすぎますね。羽生先生が50歳を迎えた中でトップテンにいらっしゃることも驚異的ですが、大山先生は亡くなるまでA級棋士でした。将棋もやはり年齢が成績に影響を与える競技ですので、普通では考えられない記録です。羽生先生が大山先生の記録を抜くにはあと15年以上A級に在位することが必要ですし、そこまで現役でいることも難しいと思います。これは不滅の記録ともいえるのではないでしょうか。
【順位戦 A級以上在位記録 トップ10】 |
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1位 大山康晴十五世名人 44期(名人18期含む) |
2位 加藤一二三九段 36期(名人1期含む) |
3位 谷川浩司九段 32期(名人5期含む) |
4位 升田幸三実力制第四代名人 31期(名人2期含む) |
5位 中原誠十六世名人 29期(名人15期含む) |
6位 塚田正夫実力制第二代名人 28期(名人2期含む) |
6位 羽生善治九段 28期(名人9期含む) |
7位 二上達也九段 27期 |
8位 米長邦雄永世棋聖 26期(名人1期含む) |
9位 佐藤康光九段 24期(名人2期含む) |
10位 丸田祐三九段 24期 |
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